映画『ダンケルク』を見てきました
日本全国1,000万人の映画ファンの皆様、こんにちは!
昨日、標記の映画も見てきましたので、簡単に感想などを書いてみようと思います。
(しかしTV CMも良く見かける気がしますし、プロモーションに力が入っていますね。)
・映画の基になった「ダイナモ作戦」とは・・
第二次世界大戦中にドイツ軍に侵攻を受けた連合軍(英・仏)がとった
大規模撤退作戦のこと。
フランスの港町(=ダンケルク)から、実に30万人を超える兵士達が撤退に成功しています。
当時、軍事用の船だけではこの輸送人数をまかなえなかったために
民間の船も、この撤退作戦に活用されています。
当時の英国首相のチャーチルはこの撤退作戦を後に"奇跡"と呼んだそうです。
(Wikipediaを読んで自分なりにまとめました。)
この映画では
①陸(ダンケルクから撤退しようとしている兵士)、
②海(撤退のために活用された民間の船)
③空(撤退支援のための戦闘機)
の視点を交互に切り替えながら物語が語られていきます。
・「奇跡なんて起きない?」
当初、「奇跡の脱出劇」を描いた、そんな物語かと思って見に行きました。
でも、映画を見始めて30分…そんな単純な映画ではないと感じました。
編集された予告編では伝わりきらなかった「絶望感」がスクリーンを通じて伝わってきます。
そしていつしか登場人物に感情移入し、共に「奇跡」を待っている私がいました。
映画の登場人物全てが血なまぐさく、泥臭く、生きようとする、生き残ろうとする、
ヒーローなんていない、登場人物は全て生身の、それぞれの信念を持った「人間」として描かれています。
・手に汗握らせ(すぎ?)映画
血しぶきが飛ぶとか、生臭い演出はありませんが、
それでも「戦争は怖い」と素直に感じさせるあたりの監督の手腕がさすがです。
音響、音楽、映像、ストーリー展開が相まって、ある意味リアリティを超えて、
見る人に戦争の恐怖を伝えてきます。
終始、戦争で「生きる」ことの難しさが描かれてる映画に感じました。
それを踏まえるとこの映画のライトはハッピーでもなく、バッドでもなく、
「明日もある=人生にエンドはない」という現実的な感情を私にもたらしました。
映画が単なる娯楽なら、この映画は良い映画とは言えない…と個人的には思います。
それでも、他国のミサイルが上空を飛んでいくようなこの現代において、
戦争を経験していない僕らの様な世代が、戦争の恐怖を疑似体験としてでも肌身で学ぶ、
そんな機会としてこの映画は素晴らしいのではないでしょうか。
次に見る予定の映画が『ユリゴコロ』なのですが、あちらもあちらで重そうなストーリーなので、少し間を空けて見に行こうかな~なんて思っています・・笑
それでは、また。